日本の宝くじは海外の宝くじと比べて当選金額が低いのは事実です。国内の宝くじの当選金額のトップは10億円や12億円です。もちろんすごい金額になりますが。海外に目を向けると数百億円であるとか、1,000億円を超えるものも!スケールが全く異なるのです。
そこで気になるのが、「なんで日本の宝くじの当選金額って低いの?」ってことですよね。
実は、理由がしっかりとあるのです!
今回は、日本の宝くじの当選金額が海外に比べて低い理由に迫ります。
日本の宝くじの当選金額が海外と比べて低い理由
日本の宝くじのスケールが海外に比べて小さい理由の一つが法律です。
当せん金付証票法にバッチリと規制されているため、海外のように数百億円や1,000億円などの当選金額を設定できないのです。
当せん金付証票法による規制とは?
まず当せん金付証票法の第5条には以下のように記されています。
第五条 当せん金付証票の当せん金品の金額又は価格の総額は、その発売総額の五割に相当する額(加算型当せん金付証票にあつては、その額に加算金(第二条第二項の加算金をいう。以下同じ。)の額を加えた額)をこえてはならない。
つまり当選金の総額自体が記載されていることになります。例えば宝くじが100億円売れたとします。そのうち90億円を当選金としても10億円の黒字になるわけですが、当せん金付証票法によって発売総額の50%を超える当選金を出してはならないとされているのです。つまり100億円売れたのであれば、当選金額の上限自体が50億円と限定されています。
もう一つ注目してほしいのが、第5条の第2項になります。
当せん金付証票の当せん金品の最高の金額又は価格は、証票金額の五十万倍に相当する額を超えてはならない。ただし、総務大臣が当せん金付証票に関する世論の動向等を勘案して指定する当せん金付証票については、一当せん金付証票の当せん金品の最高の金額又は価格は、証票金額の二百五十万倍(総務大臣の指定する当せん金付証票が加算型当せん金付証票である場合で加算金のあるときにあつては、五百万倍)に相当する額を超えない範囲の額とすることができる。
こちらには当選金品の最高金額が規定されています。50万倍とのことなので、仮に1枚のくじの価格が300円である場合は1億5,000万円ということに。
でもおかしいですよね。最近の宝くじやロトなどでは数億円や10億円の当選金額も出ています。
そこで注目してほしいのが総務大臣になります。大臣が認めた場合に限りくじの250万倍(1枚300円であれば7億5,000万円)、キャリーオーバーがあるなど加算型当せんくじである場合は500万倍(1枚300円であれば15億円)までOKとされているわけです。
日本のくじの最高当選金額はいまのところ12億円とされているため。上記の基準を下回っていることが分かるでしょう。つまり日本のくじの当選金額が低いのは、当せん金付証票法の規制があるからなのです。
宝くじ・ロトの当選に関わる知っておきたい法律とは?
せっかく宝くじやロトにまつわる法律の話が出たので、他にも注目すべき法律をお教えします、
税金関連の法律
第十三条 当せん金付証票の当せん金品については、所得税を課さない。
つまり宝くじやロトの当選金額については税金は発生しません。海外では税金がかかるところもあるので、こちらについてはメリットと言えるでしょう。
落ちていた警察に届けた宝くじが当選していた場合
第十二条 当せん金付証票の当せん金品の債権は、これを行使することができる時から一年間行使しないときは、時効によつて消滅する。
まず落ちていた宝くじが1年以内のものでなければ、当たっていても無効であることは覚えておく必要があります。
当該当せん金付証票の当せん金品の債権が時効により消滅するおそれがある場合に限り、都道府県、特定市又は受託銀行等に対し、当該当せん金品の支払又は交付の請求をしなければならない。
当せんしている宝くじが遺失物として警察で管理されている場合は、その期間中に時効を迎える可能性があります。その場合は警察が当せん金品の支払又は交付の請求する義務が生じるわけです。そして期限内に所有者が現れなかった場合は、拾った人に当選金が支払われることに。
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